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金環日食

 今日の金環日食、天体現象を異常に怖がる息子は、
数か月前から、今日という日を、
「怖い、怖い」
と怯えて、それに関する特集をテレビで見たりする
と、腹が痛くなって大変だった。ちなみに、私は宇
宙とか天体が大好きなので、ベテルギウスの爆発と
か、オーロラーとか、何万光年も向こうにある星と
か、そんな話を、本を読んだ後に相棒に話したりす
ることがある。すると、息子は、
「その話、やめて!」
と泣きながら布団に入ってしまうのだ。困ったもの
だ・・・
 と思っていたら、学校で日食の仕組みを先生が説
明してくれたそうだ。ライトとボールを重ねて、
「こんな風に太陽と月が重なって見えるんだよ」
と。それを見てから息子は日食が楽しみで仕方がな
くなって、昨晩も、
「明日は早起きするから」
と、いつもより1時間も早く寝てしまった。何だろ、
この子供の単純さ、簡単さ、変わり身の早さは。
 そして、今朝、
(どうせ、うちの子はお寝坊さんだから、いつもど
おりの時間にならないと起きないのさ)とタカをく
くっていたら、私がうっすらと目覚めた6時頃、ま
るで、それまでも起きていたかのように、すくっと
布団から立ち上がり、
「楽しみで楽しみで起きちゃったよ~ん!!」
・・・何だ、その、起きちゃったよ~ん、、って。
 ちょっと面倒くさく思いながら、6時半まで布団
の中でうだうだする私。しかし、実は私も見たいの
で、何とか起きて(お寝坊さんはママの方じゃん)、
食事のしたくをし、
「ピークまでは1時間あるんだから、ゆっくり食べ
なさいよ」
などと母親らしい忠告をしながら、お天気の様子と、
太陽の見える方向を確認するために2階へ。
 家の2階の北側の窓を開けると、右上の晴れ間に
太陽がくっきり見えた。階下にいる息子に、
「太陽、見えるよ。晴れてるよ。」
と叫ぶと、息子が日食観測用オペラグラス(3倍の
大きさに見えるやつ)を持ってパタパタと駆け上が
ってきて、早速、窓にヒョイと飛び乗り、太陽を見
ている。落ちるんじゃないかと気が気でないので、
後ろから腹に手をまわして支えてやる。
 「おー、見える!お月さまみたいになってるよ!」
と息子。
「まだ時間があるから、まず、ご飯を食べちゃいな
さい」
と朝食に戻すものの、息子は落ち着かない。5分お
きに2階の窓際へ、そのうち、我慢が出来なくなっ
て玄関を飛び出して駐車場へ、と、オペラグラスを
持って、うろうろ。
 「もう、腹いっぱいだから、いらねー」
と言うのでお皿を見ると、7割くらいしか食べてい
ない。興奮状態なのだ。7時20分をまわっていた
ので、朝食はそれでよし、として、全ての準備を整
えて親子で日食を観測しに駐車場へ。
 太陽は細く、丸くなっていて、もう少しで、環に
なりそうな感じだった。
「すげー、すげー」
と興奮状態の息子。ご近所さんも観測のために、ぞ
くぞくとグラスを持って出てくる。私は黙って見て
いた。静かに、ゆっくりと、でも、思っていたより
は早く、太陽のリングが完成した。
「環になったねえ」
「ママ、登校ギリギリまで見てていい?」
「いいよ。ランドセル、ここまで持ってきてあげる
よ。」
と、しばらく観測。沈黙だ。
 沈黙の中、登校時刻を知らせる携帯のアラームが
鳴る。息子は、
「見られたね!良かったね!」とランドセルをしょい、
そのままオペラグラスを首にかけたまま登校の待ち合
わせ場所に行き、しばらく、友達と一緒に、グラスで
日食を見ていた。
 これが私にとって最初で最後の金環日食かな。思
っていたよりも感動したなあ。この感動は何だろう。
その一瞬に立ち会えた感動。宇宙を身近に感じる感
動。一瞬無になれたような不思議な感覚。
 皆さんは、どんな風に日食を観測しましたか?
by akira_dai | 2012-05-21 09:24

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。

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