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相撲大会

 今年もこの時期がやってきました。恒例の小学生の相撲大会。
近所の3校で持ち回りで開かれる大会で、今年30回目。歴史
ある大会です。
 この市には大きな神社があるせいか、相撲が盛んで、多くの
学校に土俵があります。残念ながら、うちの学校には無いので
すが、土俵がある学校は、普段の授業でも相撲を取り入れてい
るらしく、子供たちの構えが違う、技が違う。中には、本物の
まわしをして裸で登場する力士もおり、よって、我が小学校は、
一番の弱小組です。
 そんな中でも、息子は一番チビだから、当然、弱小。昨年は、
一回戦で優勝候補にあっさり負けて、泣きべそをかいていまし
た。だから今年は出場しないだろう、と、わざと黙って、相撲
大会のお手紙を隠しておいたら、
「オレ、今年も出るから」
と大はりきり。正直、日曜日、朝早くから昼過ぎまで一日がか
りで親も疲れるし大迷惑。
「どうせ負けるよ。負けても泣かない?」
と親とは思えぬ酷い言葉をかけると、
「泣かないよ。それに勝つよ。」
と言う。この根拠レスな自信は何なのだろう・・・
 そして迎えた今日という日、6時半に起床し、握り飯を作り、
いざ出陣。8時に開会され、よりによって息子の学年である3
年生から取り組み開始となりました。
 息子は強豪校の子供と当たり、東側から参戦。まったく期待
せずにドキドキしながら見ていると、土俵際に追いつめられた
ところで足を踏ん張り、クルリと位置を変えて相手を土俵際に
追い詰め、さらに、そこで押されて倒されそうになると、また
クルクルと素早く向きを変えて相手を翻弄。親はもう見ていら
れない・・・その間、周りからは、
「ユータ!ユータ!」と、男女ともに大きな声援が。声を出し
ていないのは親くらい。
 まるで全盛期の舞の海のようにクルクルと相手の力を交わし、
ついに相手がバランスを崩して倒れて、まさかの一勝。その瞬
間、西側にいた同じクラスの男子たちが、大勢で、東側の息子
の立ち位置に走り寄り、皆で、息子の肩や背中をたたいて健闘
を讃えてくれた。1組から3組まで全員いる。グループはばら
ばらだけれど、皆、遊んだことのある仲良し。もちろん喧嘩も
したことのある連中。
 私は、息子が相撲に勝ったことよりも、男女問わず、皆が大
声で応援してくれたこと、勝った後に、抱きしめんばかりに、
皆が一緒に喜んでくれたことが何よりも嬉しかった。普段、ト
ラブルになる時もあるけれど、こんな風に喜びあえる瞬間があ
るなら、きっと大丈夫と思える。
 子供らしい友情、彼らの共感、一体感に感動した瞬間でした。
奇跡的にその後も1戦勝ちぬき、我が校としては上位に入った
息子だったけれど、その後はさすがにあっさり敗退。でも、本
人は満足げな表情。参加していたママたちも、
「ユータ君、すごいすごい!」
と本当に我が子のように抱きしめて喜んでくれました。
 こんな嬉しいことがあったから、面倒くさいけれど、来年も
「出場する」と言い出すかもしれない。親は辛いけれど、また
付き合うことになるのかもしれません。
by akira_dai | 2012-10-28 23:37

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。

by akira_dai