貴重な時間を割く相手

 これも、また、今、このときに、こういう記事に
出会うものだろうか、と、いう、私にぴったりの記
事があったのでご紹介しましょう。
 私は毎月、ある女性誌を購読しています。美容院
によく置いてあるような、ありがちなファッション
誌です。そして、その冒頭に、林真理子さんがエッ
セイを連載されています。少し世代が上ですがとて
も面白い。あるあるネタが多いのですよ。そして、
おととい発売された今月号に掲載されていたエッセ
イの主題は「ライン」でした。
 林さんは、最近、なぜか、とても「忙しい!」と
感じていて理由がわからなかったのだけれど、いつ
のまにかスマホのラインをしている時間が増えてい
ることに気付いたそうです。それを煩わしいと思う
ときもあるのに、なぜか、まったくメッセージが来
ないと寂しいと思ってしまうのだそうです。そんな
自分を林さんは「いい年をしてスマホ依存」と書い
ています。おや?これは私とまったく同じ状態じゃ
ないか!やはり、私もスマホ依存だったのか?!
(スマホは持っていなかったけど)。
 そして、ラインに登録されている200人の友達のう
ち本当につながっていたい人はせいぜい20人くらい、
ということに気付いたそうなのです。そして、以下の
ようなことが書いてありました。一部を抜粋しましょう。

 私たちの世代はつい長々とラインをうつ。自分の
 感情を吐露してしまう。これはやめた方がいい。
 ラインは単に伝言のツールと考えるべきなのだ。
 しみじみとしたことを語りたかったら会ったとき
 にする。会うほどでもない人にだらだらと文字は
 綴らない。これは大切なことだろう。自分の貴重
 な時間を分け与える人はもっと選ぶ。

 私はちょっと前まで外出が不可能に近かったし、普
段、忙しいと友達と頻繁には会えませんから、上の意
見のすべてに同意するわけではありません。メッセン
ジャーだけが外とのコミュニケーション手段だったの
ですから。しかし、会う方が良いに決まっています。
ここ、数か月、実際に友達と会ってみて、やはり、直
接話すことに勝るものはない、と思いました。癌の手
術をした友達も、親を亡くしたばかりの友達も、会っ
て話せば、たとえ、根掘り葉掘りその話を聞かなくて
も、くだらない話をするだけでわかりあえるものです。
大変だったね、という気持ちが伝わるんですね。あの
空気は、同情や共感というよりは「共振」に近い。具
体的に愚痴らなくても気持ちの振動が伝わる、伝わっ
てくる感じだね。そうそう、お葬式で遺族が泣いてい
るのを目にすると、彼らと何も話さなくても自然に胸
がいっぱいになって悲しくなってくるでしょう。それ
と、ちょっと似た感覚かもしれません。もちろん、悲
しいことだけでなく、嬉しいことや楽しいことも伝わ
るんです。波動ってやつか。
 「貴重な時間を割く」という意味では、私はメッセ
ージの相手も選んでいたと思います。嫌いな人や、ネ
タがない人とは話が続かない。でも相手も時間を割い
ていたんだなあ。ちょっと申し訳ない気がしてきまし
た。皆、忙しいアラフィフなのに。
 林真理子さんは見出しに次のようなことも書いてい
ました。
「会うほどでもない人に、LINEでだらだらと文字を綴
らない。残された時間は少ないのだから」と。
 私は今月まで、ちょっと努力して、久々に多くの人に
会いました。林さんより10年くらい若いけれど、それ
ほど時間があり余っているわけではありません。あと10
年はあっという間です。携帯電話から一回は削除した友
達の名前が再び、復活しつつある今、皆と気軽に会える
ようになれればいいな、と思っています。かつての同級
生も「一部の」会社仲間も皆、大好きです。ただし、新
幹線に乗らないと行けないような所はまだ無理です。こ
ればかりはどうにもならない・・・。愛が距離に勝てば
行けるのか?!(笑)。
 慎重に体調を見ながら、メッセージは依存しない程度
(この塩梅が難しいのですが!)にして、実際に会いた
い人との「つながり」を維持できれば良いなと思ってい
ます。そう、会うことも、まさに自分の貴重な時間を割
くことなのですね。来週、仕事の後にわざわざこちらま
で来てくれる友達にも本当に心から感謝しています。彼
の時間が無駄にならないように、具合が悪くならないと
いいな。楽しい話ができるといいな。楽しい話を聞かせ
てもらうのはこちらの方なんですけどね。

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by akira_dai | 2017-03-07 07:34 | Comments(0)

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。