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母の愛とは・・・

 連休終わりに発熱して大騒ぎだった息子もやっと元気に
なり、無事に今日から登校している。息子がいじめた友達
は、相変わらず、登校の時は引き離されて、一番後ろでマ
マと一緒に登校している。
 そのママから、「最近、優しくしてもらっています。あ
りがとう。」と携帯にメールをもらっているので、特に気
まずいこともないし、息子も友達関係を勉強しているなあ、
と感心するくらいなのだが、一緒にいじめた息子の仲間の
ママから、
「まだママがついていくとは・・・」
と驚き&呆れの携帯メールが入った。確かに、ちょっとい
きすぎだよな、と思いながら、しかし、冷静に考えると、
母の愛とはすごい、と、心底、感心する。というのも、私
にはそこまで出来ない気がするのだ。まあ、がんばって、
電話でクレームを言うまでなら出来るかなあ・・・いや、
出来ないかも。平和を愛しているからクレームは苦手だ。
 もう数年前になるけれど、仕事関係の知り合いと偶然、
会って、彼から聞いた、驚きの話がある。何でも、彼の
息子は小学校、中学校と、大変、優秀で、常にオール5、
その優秀さのために学年でも有名だったらしい。ある日、
知らない母親から自宅に、
「どこの塾へ行っているのか。」という問い合わせの電
話が入った。彼の奥さん、つまり、優秀な子の母親は、
近所の小さな塾の名前を答えたが相手は納得してくれず、
「そんなわけがない。あんなに優秀なのだから、もっと
大きな塾にも行っているのでは?他にも何か教材を勉強
しているのでは?」
としつこく尋ねたそうだ。夕方の忙しい時間だったこと
もあって、腹をたてたこちらは、「忙しいですから。」
と電話を切ってしまったのだと言う。
 「そういう変なお母さんもいますから、気をつけてく
ださいよ~。」
と、息子がもうすぐ入学する私に向かって、彼は忠告を
したのだが、その時、私が感じたのは、何とも言えない
畏怖の気持ちだった。
 それ、私にできるか?知らない人に、息子のために電
話をかけて塾の名前をきくなんて。しかも、その知らな
い人の息子は優秀で、おそらく、自分の息子は優秀では
なく、少なくとも、優秀とは思えず、そのバカ息子のた
めに、よく知らない人に頭を下げて、塾の名前をきくな
んて・・・バカらしい、アホらしい、でも、きっと、せ
っぱつまった親心なのだろう。
 私だったら、絶対に出来ない。それは、相手に迷惑だ、
と言えばカッコいーかもしれないけれど、実は、自分が
恥ずかしいし、自分が相手に煩わしく思われるのが嫌だ
し、面倒くさいし・・・とにかく、自分のために嫌なの
である。
「それは・・・電話をかけてきた母親も、何というか、
悲しい、というか、可哀相というか・・・辛いですね。」
と私がコメントすると、彼はちょっと驚いて、不思議そ
うに私の顔をのぞきこんだ。
「何ですか?それは!」
「つまり、その母親としての一生懸命さ、息子のために
そこまでするのがすごいですよね。誰だって、知らない
人に電話をするなんて楽しいことじゃないのに、塾の名
前をきくためだけに、それをしたんですよね。しかも自
分の息子よりも優秀な男の子の家にですよ。」
「確かにねえ・・・一生懸命だよなあ。」
しばし、私たちは頷きながら沈黙してしまったのだが。
 たまたま、私の親しい友達には、子供をもっている
人が少なく、自分のキャリアや趣味にまっしぐら、と
いうタイプが多い。彼女たちと会っていると、話題は
すべて「自分」のことで、自分のキャリア、自分の目
標、自分の興味、すべて自分のことである。それは40
代になっても変わらない。そんな中で長いこと過ごし
た私は、どうしても子供の話題が中心になってしまう
母親たちに違和感を覚えざるえない。
 そして、息子が小学校に上がってから思うのだが、
我が子と一心同体となって行動する母親は決して少な
くない。が、私にはそれがどうしても出来ないのだ。
息子は息子、自力で何とかしてくれ、と、祈るように
思ってしまう。必要最低限のPTAの仕事しかしたくな
い。それを、子供が自力で生きるための教育、といえば
これまたカッコいーのだが、やっぱり、自分は意気地な
しで面倒くさがりだから、そこまで出来ないのだと思う。
 えらいなあ、辛いなあ、痛々しいなあ、そして、何だ
か悲しいなあ、母の愛。そして、何もしていない放任の
私もやっぱり辛いのだ。子供が友達関係で傷つこうと、
苦手なことがあって苦しんでいようと、見ていること
しか出来ない辛さ。それなら手をさしのべてやれば良い
のに、自分が至らないためにそれが出来ないもどかしさ。
ああ、本当に辛いなあ・・・(笑)
by akira_dai | 2011-05-09 22:41

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。