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ザリガニ

 私はザリガニが嫌いだ。昆虫類も魚類も嫌いだ。そもそも生き
物は嫌いだ。子供が出来た時にためらったほどだ。何より世話
が面倒くさいし、死なせてしまった時の辛さがたまらない。
 しかし、夏に子供が拾ってきたザリガニがなかなか死なない。
「死なせてしまった時の辛さ」とか何とか書いておきながら、ザ
リガニが死なないことを困った風に書くのは後ろめたいが、例
えば昨年、息子がとってきたカブトムシ。
 夏休み中、息子が大変手をかけて世話をしていた。そのおか
げで夏中、オスもメスも元気だったが、ちょうど夏休みの最終
日にオスが死に、生き残っていたメスも9月半ばに死んでしま
った。いつものように餌をあげた時に、ふいにカブトを持ち上
げたら、頭がポロリともげたので、息子は傷ついて、
「カブトが死んだ!死んじゃった!」
と号泣し、彼が大切に世話をしていたことを見ていた私もちょ
っぴりもらい泣きをしたりして、でも、
(カブトはひと夏が寿命だから)
と、それほど私は辛くなかったのだ。
 しかし、先日、お友達のお母さんに、
「えー!まだザリガニ生きてるの?!信じられない!・・・
ところで知ってる?ザリガニって冬眠して、冬を越すんだよ。」
と言われて、その事実に驚きの私。あいつは冬眠するのか。
冬を越すのか。
 そしてネットで調査したところ長いと5年も生きるらしい。え
ーーっ?!ということは、死んだら、世話をしている我が家の
せいか?!ザリガニの命の重みにびびった私は、
「そろそろ逃がしてやりなさいよー。ここじゃ冬眠できないよ」
と、息子をツンツンするのだが、頑固な彼は、
「いやだ!冬眠させればいいじゃないか。」
と譲らない。水と砂利を入れただけの虫かごの中で小さく体
を丸めて筒の中に隠れているヤツはどこか心細げである。
ちなみに、虫かごの隣には透明パックに水をはったものが
あり、小さな小さなザリガニの子供がいて、日に日に育って
大きくなっている。
 相棒に相談した。
「ねえねえ、私はね、ザリガニが好きじゃないのよ。好きじゃ
ないけれど、命の大切さ、というか、いくらザリガニでも命を
粗末にするのは嫌な気分なわけよ。」
「そりゃ、優しいね~」
「毎朝、虫カゴをツンツンして、生きているかどうか怖々、確
認するのが辛いのよ。嫌なのよ。もしも、今朝は死んでいたら
どうしよう!!って」
 相棒はゲラゲラ笑いだした。
「ひーひっひっひっ!優しい!AKIRAは優しい!嫌いなザリ
ガニでも、死んだら辛い、い、い、命の重さなっ!わっはっは
っは!!」
「・・・・・・長生きしてほしいような、してほしくないような。何だろ、
この気持ちは・・・」
 私の相談がザリガニの割りに真剣すぎたからなのか、ある
いは内容の割りに顔が怖すぎたのか、彼は腹を抱えて泣く
ほど笑って、勘弁してください、とばかりに布団に入ってしま
った。それにしても笑いすぎだよ!!
 そしてザリガニは幸か不幸か今日も元気です。
by akira_dai | 2011-10-16 23:32

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。