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天国まで持っていく

 先日、「墓場まで持っていく」という類の話題を耳に
する機会があった。そういえば、会社にいた頃は、
あった、あった、そういう系。単なる不倫とかではな
く、もっと泥沼系の身近な人どうしの話で、決して近
くにいる人には言えない禁断の話題。それが、どう
してか私の耳に入って、繊細な私はこんな風に眠
れてなくなってしまうのである。
 「墓場までもっていく」問題は当然恋愛問題であ
る。そして、他人事であれば面白い。ドラマになり
そうな興味深い内容である。私はそこで、ふと思う。
(ああ、私には、天国までもっていく想い出がある)
と。
 天国までもっていくエピソードとは、「墓場までも
っていく~」と同様に恋愛にからむことではあるが、
清純で切なくてキラキラしていて、年をとればとる
ほど浄化されて美しくなるようなエピソードである。
 松任谷由美さんの「夕涼み」という歌の雰囲気
に近い。つまり、その相手と自分しか知りえない、
切なくてドキドキした記憶である。そして、それは
自分1人だけで大切にしたいから、誰にも話さず、
ずっとずっと自分の中にだけ持ち続ける記憶で
なければならない。それが「天国までもっていく
記憶」。
 初恋の人との何気ない会話でもいい、友達以
上恋人未満だった異性の友達と過ごしたちょっ
とドキドキした会話や状況でもいい。デートまで
はいかないけれど、偶然、会って、長く時間を過
ごすことになってしまった、とか、あのとき何気な
く廊下で交わした2人きりの会話に思いやりや
優しさを感じたとか、そんな、記憶。他人に話した
ところで、「墓場コース」みたいな刺激があるはず
もなく、「へーえ、かわいいね」で終わってしまう、
当人以外には大して面白くもないキラキラした
記憶。
 「へーえ」で終わってしまうからこそ、そういう記
憶は大切にするべきだと思う。私は誰にも言い
たくない。もう、だいぶ、良い年になったから、き
っと、これらの記憶は天国まで持っていけること
だろう。また、そういう記憶は、刺激的で、ドラマ
チックな、墓場まで持っていく記憶よりも、ずっ
と鮮明に心の奥のとてもとても深いところにあ
って、絶対に色あせることはないだろう、と思
う。
 そして、これから数十年生きられるものなら、
そういう「天国までもっていく」ような思い出、
記憶は、これからも、増えていくかもしれない。
だから、毎日のちょっとした人との触れ合いや
優しい気持ちに敏感になって、恋であろうと
なかろうと、ドキドキしたり優しい気持ちになっ
たり切ない気持ちになったり、もしかしたら
辛い気持ちになったりするその瞬間を大切
にして、相手も含めて誰にも言わず、、「天
国までもっていく」つもりで、今という時間を
過ごしていければいいな、と思う。まあ、
そんな瞬間があったら、の話ですけどね。
ロマンチックでしょ?
by akira_dai | 2016-10-02 23:50

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。