雪の朝

 今日はあいにくの雪です。昨日まで、おセンチ
な内容が続いたので、今日はちょっと笑えるネタ
を用意していたのだが、雪はますますおセンチに
なるなあ!照れるわー(誰に?)。で、たった今、
さらに静かに孤独を深めるために、グレープの「雪の
朝」を独りで聞いています・・・昭和すぎるだろ・・
・・・寒いわ・・・
 サラリーマンにとって雪は最も憂鬱な天気です
が、小学生のときは楽しかったね。降れば降るほ
ど、まさに子犬のようにわくわくして、授業にも
集中できず、ずーーっと窓の外を見て、休み時間
が待ち遠しくて、たった10分の休み時間なのに
校庭に出て、雪だるまを作ったり、雪合戦したり。
雪だまるは1回の休み時間では完成しないので、
休み時間になるたびに、せっせと継続して作るん
ですよ。いつもは対立している男子と女子が協力
してね。何の憂いもない、楽しい年頃でした。
帰り道、一人で、雪が落ちてくる空を見上げると、
果てしなくて、次々と同じ速度で同じ大きさの雪
が無限に降ってきて目が回って・・・そのクラク
ラする感じも、ちょっと怖くて好きでした。
 中学になると、私は友達が少なかったし、思春
期で「勝手に」孤独を感じていたから、雪の中を
独りぼっちで登校するのが嫌でした。しかも、遠
かった・・・学区の端だったんです。家の前の道
の向こうは別の中学の学区で、そこには旧友がい
っぱいいたしね。学校に行くのが嫌な日もたくさ
んあった。それでも、誰にも話したくない、天国
まで持っていきたいようなエピソードは雪の日に
多いんですよ。それはここには書かないけどね。
 そんな風に嫌で嫌でたまらなかった中学校でも、
寒い中、寂しい気持ちを耐えて耐えて独りで歩い
て行って教室に入ると、ふわりと温かい熱気があ
って、クラスメートのざわめきがあって、それが
自分に関係のない人たちの楽しそうな笑い声でも、
ホッとしたものです。あれは人恋しさゆえなのか
な。とにかく、数十人で1つの教室にいて、同じ
ことをしているというのは、それだけでどこか安
心するものです。そうそう、雪の日は、廊下がひ
どく濡れていて、(上履きのはずなのに不思議だ
なあ)と思っていたけれど、入口に入り込んだ雪
が上履きの裏についていたんでしょうね。滑って
危険なくらい廊下は濡れていて、しかも、湿った
コンクリートだか布だか、独特の匂いがしました。
そんなに不快な匂いではなく、嫌いじゃなかった。
 高校に行くと、さらに距離が遠くなります。入
学当初は電車で通っていましたが、自転車の方が
近いし速かったので、2年からは自転車で通いま
した。しかし、雪の日は危険です。が、朝寝坊の
私は自転車でないと絶対に間に合いません。それ
で自転車でいつものように家を飛び出して、
(転ぶ前に進むんだ!)というポリシーで、必死
に自転車をこぎ、何回か転びましたが、それでも
がんがん自転車をこいだものです。一回は、それ
で大幅に遅刻しました。私の高校は門を入ると、
50mくらいの銀杏並木が真っ直ぐ続いてるんです。
「翔んだカップル」などの映画にもよく使われた
素晴らしい並木です。遅刻したその日は、当然の
ことながら誰も人がいなくて、すっかり葉が落ち
た銀杏に雪が積もって、真っ直ぐの並木道も、皆
が登校した後の足跡が消えかかっていて、それで
も雪が次から次へと降ってきて、何の音もしなく
て幻想的でした。それで、私だけ良いもの見ちゃっ
たな、という、嬉しい寂しさにひたって教室に入る
と、先生に叱られ、同級生には爆笑され、いつもの
日常が始まるのです。教室に入る瞬間のスイッチは、
中学のときと同じでしたね。
 そして大学に入ったら、いい加減な私は、雪の
朝に学校になんか行きません。それで、午後、少
し気温が上がった頃に、必修科目の授業を受ける
ためにだらだらと学校に行くと、他の学科の女学
生が、掲示板の前にたむろしていて、
「あー、akiraが来た来た!」
と声をかけてくれる。それで憂鬱な気分も晴れて、
午後の授業は紅一点でがんばる、、、
 そんな具合に、中学、高校、大学、と、私は、
いつも、雪の日の登校時の、寒々しい孤独な寂し
い気分を同級生たちに助けられてきました。
 大人になると、そういう温かさはなかなかあり
ませんね。皆で同じことをしているという一体感
がないからかな。それでも、サラリーマン時代は
会社に着いて、
「大変でしたね。電車が遅れましたね。」
なんていう、つまらない会話を交わして励ましあ
って、多少は心が安らいだものです。
 今は自宅で独りです。窓の外で積もっていく雪
を見ながら、思いっきり寂しい孤独に浸れます!
(嬉しいのか?)。テレビなんかつけませんよ。
しんしんと降り積もる雪の中で、三好達治さんの
「雪」の詩でも思い出して、思う存分、浸るのだ。
 憂鬱にならない程度の寂しさって、なかなか良
いものだと思う。だから、せいぜい温かくして、
温かい飲み物でも飲んでね、家にいる間はゆっく
りしても良いんじゃないかな。自分が属する教室
がないのはちょっと寂しいけれど、それは、皆、
同じですね。寂しいし懐かしいけれど戻りたくは
ありません。
「転ぶ前に進むんだ」というポリシーかな!相変
わらず転んでるけどね(笑)。

[PR]
by akira_dai | 2016-11-24 10:10

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。