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「家」より「個」の時代

 先日、よく知っているお婆ちゃんが、
「子どもたちのために、夫(お爺ちゃん)
の実家とは縁を切らなければいけない。」
と決心したのですが、少々、遅すぎやしないか
と、私は冷ややかに見ています・・・その縁を
切るために、結局、大変になるのは子どもたち
なので。でも、確かに、その爺ちゃんの親戚は
皆さん手や金がかかるばかりで、子どもたちに
とっては物理的にも心理的にも負荷になる一方
で、逆に、その子どもたちが困ったときには何
ら力になることはないので、縁を切った方が子
どもたちのためなのです。しょうもない親戚と
いうのはいない方がマシなんですね・・・。甥
っ子、姪っ子に間接的にたかるような親戚です。
信じられません。
 じゃ、親戚はいない方が良いかというと、た
ぶん、そんなことはないよね。金や力がなくて
も、普通は、心理的には支えになることが多い
でしょう。親が亡くなったときに駆け付けてき
てくれたり、励ましてくれたり、というのは、
何てことはないことだけれど癒されますよね。
そういう普通の親戚がいるというのは幸せなこ
とです。しかし、そういう大変な時にも、支え
るどころか弱みにつけこもうとする親戚なら、
いない方がマシです。
 そういう意味では、我が家の息子は一人っ子
なので良いやら悪いやらです。親がいなくなっ
たら孤独になってしまうのがかなり心配。従兄
と従妹が1人ずついますが、やはり、ちょっと
遠い。でも、逆に、彼らが「ろくでもない親戚」
になる可能性があるとしたら?うちの息子が彼
らに迷惑をかける可能性があるとしたら?そう
いう場合には、関係が遠いから、気楽かもしれ
ません。
 結婚も、最近、離婚が多いのを見ていると、
何だかなあ、、という感じで、昔は「一人は心
細い」と直感的に思ったものだけれど、本当に
いない方がまし、という、親戚や家族は存在す
るものなんですね。そして、とにかく縁を切り
たいという人間と縁が切れないのは精神衛生上、
非常に良くありません。そのお婆ちゃんも長年、
我慢に我慢を重ねて、爺ちゃんがいなくなって、
それでも我慢して、でも、子どもたちにまで負
担をかけるのは不味い、と思って、いよいよ寿
命を感じて
「夫の親戚とは縁を切る!」
と決断したのでしょう。
 かつては、日本では「家」が中心で、長男が
しっかり家と墓を継いで、名字を残して、親戚
をまとめていく、というのが基本的なスタイル
でした。私は意外と保守的なので、それがある
べき姿で、イザというときには、親戚皆で集ま
って、大きな困難や不幸に対しては助け合うべ
きだと思っているのですよ。でも、それは独り
ではできません。親戚全員がそう思っていない
とボランティアのようになってしまいます。さ
らに、本当は男の人にしっかりしてほしいし、
父親が一番偉い、という家族が理想的だと思う
気持ちもあるけれど、今はそれも現実的ではあ
りません。すべてが昔とは変わってしまいまし
た。私自身も保守的な考えをもちながら、やっ
ていること、言っていること、すべてが、昔、
会社の外人に評価されたとおり、最も「modern」
なのです。何しろ、イザというとき(どんな時
?)には家出も辞さない覚悟で働いていますし
ね。これって保守的とは言えないよなあ。
 今は「個」の時代です。お金がかかるからと、
葬儀も簡素に済ませ、継ぐ人云々の前に手がか
かるからとお墓もしまって、結婚式のお披露目
もなくても良いし、とにかく、お金や手間がか
からないように、面倒な親戚付き合いも少なく
するように、という風潮があります。確かに合
理的です。でも私は古い人間なので、そういう
風潮を疑問に思うし寂しく思います。
 便利だし、お手軽だけれど、何か違う気がす
る。でも、面倒くさいだけの親戚付き合いなら
何とかできても、心理的&物理的に「負担」に
なるような親戚とは付き合えません。私は親戚
に対しても友達に対しても力になれるように頑
張りたいと思っているのですが、さすがに一方
的に負担をかけられたら、自分の生活ができな
くなってしまいます。友達くらいの距離感が良
いのかもしれないなあ。
 たとえ、このまま、米国のように「個」の時
代になっても、身近な人たちや信頼できる友達
とは支え合っていきたいものです。だって、皆
が皆、自分のことしか考えてなくて、お金や手
間を優先して、得することだけを考えて動く世
の中なんて寂しいでしょう。多少、お金や手間
がかかっても、人との関わりがあった方が良い
と思うんだな。その「多少」のバランスが難し
いんだけど。
 そうそう、「遠くの親戚より近くの他人」と
言うくらいだから、親戚がダメでも他人と、そ
れ以上に良い関係が築ける人もいるでしょうね。
「個」の時代にシフトしても一緒にがんばりま
しょう。

by akira_dai | 2017-03-27 15:34

AKIRAの日常、考えたこと、など。平凡です。